2011年10月1日土曜日

面白いと思う意味

昨日、作品を作っていて自分が楽しかったことは何かと聞かれたので、
今日、それについて考えていました。

結論からいうと、作品を作る意味を作るのが楽しかったのだと思います。
それは、作品が作られる前に色々とどうするのかを決めて、
作る時期、作る場所、遊ぶ場所、壊したあとの使い道、
自分の手元にどうやって残すか。
それを考えることのほうに多くの時間を費やしていました。

最初は木材を手に入れ、それで何かを作ろうと思ったのが最初だと思います。
次に考えたのが、自分が作品を作ったとして、何の意味があるのかを求めました。
それは、作品を作る理由と、作品をどう用いるのかと、作品をどう終わらせるのか、
そのプロセスが必要だったわけです。

それからしばらくして、椅子の形をとることになります。
デザインだけ見ると、明らかに巨大な椅子を想定して作っていますから、
はじめからそう作ろうと思っていたことは明らかで、
椅子の座る部分も、丁度七号館の半二階のところと同じ高さで作っていました。
工業規格のスタディ模型が1/5というのも、
後から思うと、自分が家具として用いるためと、手元に残すために決めたのだと思います。

作る場所と残す方法を最初に決めたとすると、
次に決めたのが、人をどう巻き込むかで、これは去年知り合った宇宙部のメンバーが
確実にお月見がとても好きなので、椅子の上に人を乗せて飲み会をすることを
約束に手伝いをお願いして、作品でどう遊ぶのかを決めました。

それから、どう終わらせるのかを考えたと思います。
これは(工業規格)のところで、日用品にしたこととは別に、
作品に使用した材料を、どうやって処分するかということです。
私は、ここに一番悩んだのですが、
今現在、芸術祭デザイン部の木材の一部になっています。
芸祭の屋台にする予定だったのですが、宇宙部に芸術祭デザイン部の人がいて、
その人と椅子の上で話をしているときに、ここで終わりにしようと決めました。
作品を見せて、乗せて、すぐに壊して、作れる材料をあげちゃったほうが、
後々面白くなるだろうと思い、そうしました。

製作を終えて、今は
椅子(実用品と模型)が手元にあり、
一緒に作ったり、遊んだりした友人を作り
材料を次につなげたことが、
面白かったと思うのです。

作品を作る意味が、意味を作る過程に変わっていって、
自分の作るものをどう生かして、次につながるかを考えて、
意味をつけたのだと思います。

(石)

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